このチーズに相性の良いのはこのワイン!種類別マリアージュ

 

「このチーズに合うワインは何だろう?」と迷う方は多いのではないでしょうか?

ここではチーズとワインのおススメの組み合わせについて紹介します。

 

 

 

チーズに合うワイン選びの基本

1.チーズと同じ原産地のワインを選ぶ
チーズに合うワインを選ぶ上で同じ原産地のものを選ぶことが一番妥当な選び方と言えます。
同じ土壌で育ったブドウで作るワインと牛やヤギのお乳で作るチーズの相性は良い。

 

とくにフランスでは、ワインを飲む際にはチーズを食べる習慣がありますから、それぞれの産地のワインに合わせたチーズが作られています。
同じ産地の製品であれば、多くの場合は外れることはありません。
チーズを購入してその産地で造られているワインを調べて購入するなんてやってみると楽しそうですね。
同じ地域ものが見つからない場合は、そこから近い地域の製品を見つけてみましょう。

 

 

2.チーズの特徴と似ているもの
同じ特徴を持つチーズとワインの組み合わせも好相性です。例えば、香りやクセのあるウォッシュチーズや熟成の進んだハードチーズ、パルミジャーノ・レッジャーノやミモレットなどにはコクのある重めのワインがよく合います。

 

一方、熟成のないフレッシュなチーズのモッツァレラやクリームチーズ、若い熟成のセミハードタイプのゴーダチーズ、サムソーなどには軽めの飲みやすいワインやスパークリングワインがおすすめです。

 

 

3.塩味の強いチーズには酸味の強いワインや貴腐ワインを
塩味の強いチーズには酸味の強いワインやフランスのソーテルヌ・ドイツのシュペートレーゼ・イタリアのピコリットに代表される甘口のデザートワインが合います。

 

例えば、ペコリーノ・ロマーノには酸味の強い白ワインが高相性。青カビタイプのスティルトンや熟成度の高いウォッシュタイプのモン・ドールなどにはデザートワインがおすすめです。

 

 

4.チーズと熟成度合いが同じものを
チーズとワインの相性を考える上で考えておきたいことが、熟成度。作られて間もない若いチーズと何年も寝かされ熟成が進んだチーズでは、味も香りも全くの別物です。チーズの熟成度合いによって合うワインも変わります。同じ度合いで熟成されたものを合わせるのがおすすめです。

 

目安として熟成度の若いチーズにはフルーティーな軽めのワイン。熟成期間の長い深い味わいのチーズには、樽の香りのするスモーキーなワインやビンテージワインというよう組み合わせます。チーズもワインも重い・軽いで合わせてみるのもよいでしょう。

 

 

※熟成度の高いチーズに香りのよい銘醸ワインはNG
熟成度の高いチーズに香りが売りのワインを合わせることはよくないとされています。
熟成度の高いチーズは香りを殺してしまうからです。

 

 

 

 

ジャンル別チーズに合うワイン

〇フレッシュタイプ

チーズの特徴:クリーミーで心地よい酸味が特徴の非熟成チーズ
主なチーズ:モッツァレラ、クリームチーズ、マスカルポーネ、カッテージチーズ
相性の良いワイン:合わせるワインは爽やかな辛口泡

 

フレッシュタイプのチーズには、新鮮な味わいやミルキーさを引き立たせる軽めのスパークリングワインがおすすめです。例えばスプマンテヴェネツィア発泡、カヴァブリュット発泡、ヴァルドナータ白微発泡など清涼感あふれるスパークリングワインがいいでしょう。

 

例えば、モッツァレラなら塩とオリーブオイルをかけて白ワイン、トマトのカプレーゼならロゼワインとの相性は最高。

 

フレッシュタイプとワインの相性
スパークリング:◎
白:◎
ロゼ:〇
赤:△

 

 

ワイン例:ヴァルドナータ 白 微発泡
洋ナシに蜂蜜・干し草など爽やかだが凝縮感のある香り。優しい泡がクリーミーな口当たりでドライな味わいが特徴の1本。

 

 

 

〇ウォッシュタイプ

チーズの独特な香りと濃厚で複雑な風味豊かな熟成チーズ
主なチーズ:マンステール、エポワス、タレッジョ、ラングル

 

表皮には塩味があり、中身がクリーミーなウォッシュチーズには、果実味豊かな赤ワインから渋みのある赤ワインまで幅広く相性が良いです。
白ワインと合わせたいなら、コクのあるタイプがおススメ。
例えばブルゴーニュの赤ワインが合います。ブルゴーニュといえばウォッシュチーズの王様と言われる「エポワス」の産地としても有名でチーズの個性に負けない素晴らしい赤ワインが豊富にあります。贅沢に楽しむならニュイサンジョルジュ。マンステールには白ワインのゲヴェルツトラミネールもおすすめです。

 

ウォッシュタイプとワインの相性
スパークリング:×
白:△
ロゼ:△
赤:◎

 

 

チーズ:エポワス
エポワス(Epoisses)はウォッシュタイプチーズでブルゴーニュ地方のエポワス村で作られているもの。鼻に残る独特な香りが印象的ですが、ミルクの甘みと濃厚なコクがあるトロトロの中身が病みつきになります。

 

エポワスに合うワイン:ブルゴーニュ 赤 - ドメーヌ シャペル
赤い果実香に薔薇、シナモン、少し土を感じる香り。フレッシュな酸味を支える果実味も滑らかで上品な赤ワイン。

 

エポワスに合うワイン:ラブレ・ロワ ジュヴレ・シャンベルタン
ピノ・ノワールのみで作られる濃厚でミネラル感のある赤ワインもおススメです。
しっかりと感じる果実味とタンニンがエポワス特有のクセを和らげ、心地よい後味に変えます。

 

エポワスに合うワイン:ニュイ サン ジョルジュ 赤
鮮やかな赤い果実の香りや薔薇の香りを感じる。口当たりは柔らかく綺麗な酸味と芳醇な果実味、長い余韻にうっとりする1本。

 

 

チーズ:ラングル
ラングルに合うワイン:テタンジェ プレリュード グラン・クリュ
ラングルと相性が良いのが、同じくフランス生まれのフレッシュな辛口スパークリングワイン。繊細で複雑な味わいは、独特なラングルの味にもよく合います。

 

 

 

 

〇白カビチーズ

クセのないモチっとした食感とクリーミーな味わい
主なチーズ:カマンベール・ド・ノルマンディ、ブリ・ド・モー、シャウルス

 

コクあるタイプやふくよかな白ワインとの相性Good! 特にシャルドネから造られるワインとは王道の組み合わせ。赤ワインは渋みの控えめなフルーティなタイプがおすすめです。塩気と風味が強い白カビチーズなら赤ワインとの相性も◎

 

合わせるワインは果実味豊かな赤ワイン
ブルゴーニュ、シャトードルー、アンフィニモンなど果実味溢れる赤ワインと好相性。ブルゴーニュのフレッシュな味わいの赤ワインとは絹のような舌触りが心地良いマリアージュに。凝縮感のある重口赤ワインとはより一層濃縮感のあるアタックと長い余韻が楽しめる組み合わせに。

 

白カビタイプとワインの相性
スパークリング:◎
白:◎
ロゼ:〇
赤:◎

 

 

白カビチーズに合うワイン:アンフィニモン「無限」 赤
豊潤なボディにしっかりとした上質な酸味が大変にバランス良く、クラスの違いを感じさせる味わい。余韻も非常に長いのが特徴です。

 

 

ブリー・ド・モー(Brie de Meaux)
白カビチーズの代表・ブリーチーズの一種でフランス・ブリー地方の中でも「モー」地域で作られるもの。「チーズの王様」とも呼ばれています。

 

ブリー・ド・モーに合うワイン:ラ ボエーム(リムー古代製法) 発泡
糖分を加えない古代製法で造られた貴重なスパークリングワイン。リンゴの風味と飲みやすいアルコール度数が魅力的で女性にも人気の1本です。

 

 

シャウルス
シャウルスに合うワイン:テタンジェ ブリュット・レゼルヴ
辛口のスパークリングワインでどんな料理にも合わせやすい味わい。
白カビチーズの独特の風味もさっぱりと洗い流してくれるので後味を引くことなく楽しめます。

 

 

 

〇青カビチーズ(ブルーチーズ)

刺激的な香りと塩味がクセになる通好みのブルーチーズ
主なチーズ:ゴルゴンゾーラ、スティルトン、ロックフォール

 

果実味があるフレッシュなタイプからしっかりとした味わいの赤ワインまで青カビの塩気や風味の強さに合わせて選べます。青カビチーズにフルーツやナッツを添えたり、ハチミツをかけると甘口ワインや甘口のポートワイン(酒精強化ワイン)などの相性も抜群です。

 

ブルーチーズにはソーテルヌなどの甘口ワインがおすすめです。ブルーチーズの強い塩味をまろやかにしてくれ、青カビ特有の刺激的な風味に隠れていたクリーミーな味わいをより一層広げてくれます。

 

青カビタイプとワインの相性
スパークリング:×
白:甘口◎、辛口×
ロゼ:△
赤:◎

 

 

ソーテルヌ
高級感溢れる甘口ワイン。セミヨン、ソーヴィニヨンブラン、ミュスカデルの貴腐菌がついたぶどうから作られ、バターやドライフルーツ、蜂蜜などの香りが広がります。

 

 

〇シェーブルチーズ

山羊特有の個性的な風味がクセになるチーズ
主なシェーブルチーズ:プーリニ=サン=ピエール、ロカマドゥール、ヴァランセ

 

シェーブルチーズは好き嫌いが分かれるほど香りと風味が個性的です。そんなチーズと合わせるなら、ミネラルが多く酸味がしっかり感じられるアンジューや酸味のある爽やかなタイプのソーヴィニヨン・ブラン、または南仏のロゼワインがおすすめ。アンジュー白はチーズに負けない強い味わいが好相性。ロゼワインは優しい果実味が独特の香りを包み込んでくれます。
赤ワインも渋みの少ない果実味のあるタイプならいいでしょう。

 

シェーブルとワインの相性
スパークリング:×
白:◎
ロゼ:〇
赤:〇

 

 

チーズ:クロタン・ド・シャヴィニョール
クロタン・ド・シャヴィニョール(Crottin de Chavignol)は山羊のミルクから作られたシェーブルでシャヴィニョル村とそのエリア一帯で作られるもの。大きさは小ぶりで乾燥し、ナッツやきのこのような香りと栗のような食感が特徴です。
相性の良いワイン:アンジュー 白
レモンや蜂蜜、ハーブに火打石のニュアンス。キリッとした酸味が印象的で可憐な甘酸っぱさに心魅かれる白ワインです。

 

 

〇ハードチーズ

水分量の少ない硬質で濃厚な旨みが魅力の長期熟成チーズ
主なハードチーズ:ゴーダ、チェダー、パルミジャーノ・レッジャーノ

 

マイルドな味わいのハードチーズなら白ワインがベスト、旨みの強いタイプには赤ワインが合います。セミハードやハードタイプのチーズは質感や食感を変えることでワインとも幅広く合わせられます。

 

合わせるワインは樽熟成の白ワイン
ワインのまろやかさ、チーズの旨味の相乗効果を最大限に引き出してくれるのがコクのある樽熟成の白ワインです。特におすすめなのが樽熟のシャルドネ、ブルゴーニュ。樽由来のバニラ香やエレガントな香りがハードチーズ特有の旨味にマッチして長い余韻が楽しめます。
シャルドネ白は、香ばしいコクのある人気の1本で程よい樽香にバランスのいい酸味、果実味。間違いのない満足度の高いワインです。

 

 

ハードチーズとワインの相性
スパークリング:○
白:◎
ロゼ:△
赤:◎

 

 

コンテ
コンテに合うワイン:マルセル・カブリエ クレマン・デュ・ジュラ・ブリュット
クセのないハードタイプチーズには華やかな香りと果実味が爽やかな辛口スパークリングワインがぴったり。コンテと同じフランス生まれのワインと合わせれば、マリアージュは完璧。

 

さらべつ 酩佳
ワイン:グランポレール 余市ミュラートゥルガウ
日本生まれのチーズに合わせるなら、やはり日本のワインが一番。
濃厚なチーズ料理には爽やかで甘口に仕上げられた白ワインがぴったりです。

 

パルミジャーノ・レッジャーノ
ワイン:テヌータ・カレッタ カレッタ カッシーナ フェッレーロ バローロDOCG
イタリアを代表するチーズの王様には、上品なワインが相応しい。
フルボディの重厚さにカカオやバニラの香りが柔らかい印象を残す一本が、チーズの後味を洗い流してくれます。

 

グラナ・パダーノ
ワイン:カポラボーロ キャンティ
超硬質なグラナ・パダーノにはスパイシーな香りとブラックベリーのニュアンスを楽しめるワインとの相性も抜群。
濃厚な料理にグラナ・パダーノをトッピングして楽しむのもおすすめです。

 

 

チーズ:ミモレット
ワイン:濃いオレンジ色がきれいなミモレットチーズには、日本産の辛口白ワインがおすすめ。
しっかりと熟成させたミモレットはカラスミを思わせる味でなのでコクとキレのある甲州辛口なら後味すっきりに味わえます。

 

 

 

〇プロセスチーズ

手軽に合わせるなら加工してつくられるチーズ
主なプロセスチーズ:スモークチーズ、ベルキューブ、キリクリームチーズ

 

スライスチーズ、とろけるチーズ、さけるチーズ、ピースタイプのチーズなどスーパーに売られている様々な種類のチーズがプロセスチーズです。食べやすいように加工されているので合わせるワインも個性的な味わいのものより飲みやすい手軽なデイリーワインがおすすめです。例えば赤ワインならブレス ロブレ赤、白ワインならガスコーニュキャトルセパージュなど。

 

ブレス ロブレ 赤
スペイン産の飲みやすくエレガントな赤ワイン。熟した果実の香りにカカオのニュアンス。凝縮した果実味が心地良く余韻に残り、満足度の高い1本です。