羊乳特有のうまみを持ちながら、ハチミツのような上品な甘みが残るのが特徴。濃厚でこってりとしていながら、クセなく食べやすいチーズ。
このチーズの最大の特徴は中央部に水平に入っている1本の黒いライン。
これは実はスス。食べても安心な植物件食品添加炭が使われています。
この黒いラインは、モルピエが農家の自宅用チーズであったことに由来します。
モルビエの産地はジュラ地方で、フランス人の大好きなコンテと同郷です。
昔、コンテは共同でつくられていました。
しかし、冬の雪深い時期は、酪農場までカード(凝乳)を持っていけなかったために、家でつくったのがモルビエです。
一つのチーズをつくるには乳が足りず、つくったカードに鍋の底のススを振りかけ、翌日あらたにカードを足してつくりました。
今は、ススは必要ないのですが、伝統的なスタイルとして、線は健在です。
このチーズはあまり熟さないうちに食べるのがよいとされています。
軽い甘みとふんわりとやさしい味、むっちりとした食感。
フルーティーなワインを選ぶとよいでしょう。
モルビエの持つ山のチーズの味わいがより深いものになります。