羊乳特有のうまみを持ちながら、ハチミツのような上品な甘みが残るのが特徴。濃厚でこってりとしていながら、クセなく食べやすいチーズ。
北イタリアのヴァッレ・ダオスタ地方でつくられるチーズがフォンティーナです。
正式名をフォンティーナ・ヴァッレ・ダオスタといい、ヴァッレ・ダオスタ地方以外の場所でつくられるチーズは、たとえ同じ製法でもフォンティーナとはいわずにチーズ・フォンタルと呼ばれます。
フォンティーナはイタリアの、山のチーズの代表的存在。
マイルドであっさりしていますが、少しクセのある匂いが個性的、ほのかに香るナッツの風味とハチミツのような甘みがあります。
加熱して溶かすことにより、ウォッシュタイプのような強い匂いとコクのある味わいに変わります。
6〜9月に山でつくられるものは、アルペッジョと呼ばれ、特に珍重されます。
この時期のチーズは熟成期間をへて、食べごろは秋から冬。
イタリア風チーズフォンデュ「フォンドゥータ」の材料に不可欠で、時期もぴりたりと旬に重なります。
やはり土地の名物料理フォンドゥータがおすすめ。
フォンティーナに牛乳、バター、卵を加えてつくるイタリア風フォンデュは、寒い冬にはなによりのごちそうです。
また溶かしてじゃがいもにつけて食べても。
ワインは熟成したマイルドな赤を選びましょう。
キャンティのリセルバがおススメ。