羊乳特有のうまみを持ちながら、ハチミツのような上品な甘みが残るのが特徴。濃厚でこってりとしていながら、クセなく食べやすいチーズ。
11世紀後半からつくられている、イギリス最古のチーズ。
名前は、産地であるチェシャー州に由来しますが、チェシャーの州都がチェスターであることから、別名チェスターとも呼ばれています。
イギリスのチーズは、一つの種類で色違いのチーズをつくることがありますが、チェシャーもその一つ。
色は白、赤、青があり、これは国旗ユニオン・ジャックにちなんだもの。
そのせいかこのチーズ、イギリスでは絶大な人気を誇ります。
一番よく見るのは、白のホワイト・チェシャーです。
色は違っても、チェシャーはどれもやや酸味があってシャープな味わい、塩味が強めなのが特徴。
この塩味は北西部の海岸の塩を含んだ草を食べた牛のミルクを原乳とするため。
エサである牧草が、芳醇な風味をチーズに与えてくれるのです。
生地はばそぽそしていながらもしっとりとしています。
お酒のおつまみとして、エールタイプのイギリス産ビールと一緒に。
オムレツやスフレなど料理に使ってもおいしいです。
チーズ自体に塩けがあり、ややピリッとしているので、ほかの調味料は控えめにするほうがよいでしょう。