熟成の度合いによって味わいの違いを楽しめるチーズ。熟成が進むと濃厚な山羊のミルクの風味と香りが強まります。ローストすることによって、山羊くささが薄れて食べやすくなります。
フランスのロワール川周辺はシェーヴルの産地として有名で、このチーズの知名度は高いです。
山羊らしい酸味とミルクのまろやかさが絶妙の、さわやかな風味のチーズ。
中身はきめ細かく塩味と酸味のバランスがとれ、さわやかな口当たりと豊かなコクが、口の中に広がります。
薪のような形も人気。
このチーズ、中央にはワラが1本通っています。
もともとは形がくずれるのを防止するためと、チーズの呼吸を助けるためでした。
しかし、AOCの規定が変わり、1999年1月からワラを通すことが義務づけられ、さらに生産者の番号も印刷するように決められました。
ワラには、生産者番号が印刷されています。
食べきるときは、まず完全にワラを抜きとってから切り分けるとよいでしょう。
伝統的な食べ方は、太いほうの端を1cm程度残して、その次から食べ始めるようです。
熟成したものはワラが抜けないので、そのまま切っていただきます。
若いうちは、フレツンュなおいしさが楽しめ、熟成につれて、周りの木炭粉が黒からグレーに変わり、熟成3週間ぐらいたったころが一番の食べごろです。
身がしっとりしてきて、山羊特有の風味は強まるものの酸味はやや薄らぎ、まろやかなコクが出てきます。
さらに熟成が進むと、ヘーゼルナッツの香りが感じられるようになります。
クルミ入りのバンと赤ワインのシノンがオススメ。
シノンの赤ワインが入手しにくければ、香りのよい赤ワインを。
薄く切ってサラダにかけたりするのも良いでしょう。