山羊らしい酸味とミルクのまろやかさが絶妙のさわやかな風味のチーズ。熟成につれて、周りの木炭粉が黒からグレーに変わります。
このチーズの外皮は薄く、若いうちは白っぽいのですが、熟成が進むと黄や茶色、もしくはブルーグレーに変わります。
中身は、白くきめが細かく組織が詰まっています。
口当たりは滑らかで、ほかのシェーヴルにくらべて、やや辛口でこってりとした味わい。
熟成が進むと濃厚で個性的な味わいとなります。
シャビシューのシャビは、アラビア語で山羊を意味します。
8世紀初頭、アラビアから来たサラセン軍をフランス軍が迎え撃った場所が、このチーズの産地であるポワトゥ地方のポワチエでした。
敗北したサラセン軍が、このチーズのレシピを残していったといわれています。
ポワトゥ地方はフランスの一大山羊地帯。
現在このチーズは、ボンドと呼ばれる円錐形をしていますが、これは1990年にAOCを取得する際に統一したもの。それ以前は実にさまざまな形がありました。
産地を合わせてポワトゥ地方、もしくは近くのポルドーの上質な辛口の白ワインがおすすめ。
またフレッシュなイチジクと合わせてオードブルやデザートにすると、贅沢な一皿となります。