オランダで生産されるチーズの60%以上を占めるのが、このゴーダで、オランダを代表するチーズ。
日本でもなじみのあるチーズです。
まろやかな口当たりとおだやかでクセのない味わいは、誰にでも愛される味。
クリーミーでバターのような風味も、ポピュラーなチーズであるのに一役買っています。
13世紀にゴーダ村でつくられ始め、14世紀には輸出が始まったといわれています。
日本にやってきたのは17世紀。
江戸時代の鎖国体制の中でもオランダとは国交があったため、長崎に来たオランダ船によってこのゴーダが入ってきたのです。
上下が平らな円盤形をしていて、黄色いワックスがかけられています。
中身は緻密で引き締まり、小さな気泡があります。
口当たりも風味も穏やかで、ナッツのようなコクとミルクのほんのりとした甘さ、バターのような滑らかさがあります。
ゴーダの熟成は通常4週間から18ヶ月。さらに4年熟成させたものもあります。
これだけ熟成期間に幅があるということは、その分、熟成の度合いによる違いも楽しめるということ。
若いものと熟成が進んだものとでは、組織、色などの見た目や味も大きく異なります。
熟成の若いゴーダはみずみずしさがウリ。
やさしい食感はチーズ初心者にもおすすめです。
一方、熟成を重ねたものは、色は黒ずんで茶色っぽくなり、生地はかたく引き締まり、味わいも濃厚になります。
とはいえ重厚な感じではなく、あくまで素朴で、すなおなおいしさが凝縮されています。
伝統的なゴーダは黄色いワックスでコーティングされています。
軽いフルーティーな白ワインをはじめ、ビールにもぴったり。
熟成が進んだものはしっかりとしたボディの赤ワインやウイスキーをお供に。
ソフトな食べやすいタイプですのでサンドイッチやチーズトーストに、また粗くすりおろしてパスタやグラタンなどにとあらゆるお料理に使うことができます。