香ばしいナッツの風味があり、さらに濃厚なミルクのコクが加わわっています。フランス最大の生産量を誇り、最も親しまれているチーズ。
サマーセット州チェダー村がこのチーズの故郷です。
16世紀ころ、チューダー王朝時代に人気を博したチーズで、世界各地に移り住んだ移民たちの手によって、それぞれの地でつくられるようになりました。
やがて伝統的な手法を守りながらも工場生産が可能になり、世界で最も生産されるチーズとなりました。
今ではほとんど工場製となっているチェダー、たいてい20sの立方体で真空パックしてから熟成させています。
日本に輸入されるチェダーもこのタイプがメイン、クリーミーな口当たりと、ほんのりとナッツの風味で、非常に食べやすいチーズです。
チェダーは、本来は着色しません。
しかも農家でつくられる伝統的なものは、重さは30kg近くもあり円筒形で、まわりは布に巻かれています。
農家製のチェダーは、味も芳醇という言葉がふさわしい、深い味わい。
独特の甘い芳香、やわらかな酸味、どっしりとしたうまみが、みごとなハーモニーとなって、チェダーの世界をつくり出しています。
数は少ないものの、この伝統的なチェダーも日本に輸入されています。
機会があれば、ぜひ本物を味わってみてください。
今日では、イギリス全上でつくられているポピュラーなチェダーですが、伝統的なものはウエスト・カントリー・ファームハウスチェダーという名称で、DOPで守られています。
サラダやオムレツ、料理のソースなどに使います。
フルーツと一緒に食べでもよいでしょう。
飲み物も何にでもよく合いますが、スコッチウイスキーとは特に相性がよいです。